ゲートルーラー 総合ルール Ver. 1.0.0(最終更新:2020年12月25日)

第13章 ダメージ処理と軽減と回復

 

13-1. 概要

 13-1a. プレイヤーやユニットに対してダメージが与えられる場合、その内容に応じて規定の処理を実行します。

 

13-2. ダメージの発生とダメージ実行処理

 13-2a. カードや効果や戦闘ダメージ(8-6b)によりダメージが与えられた場合、ゲートにダメージ実行処理が置かれます。

  13-2a-1. ダメージ実行処理は、ダメージを与える事物とダメージの点数とダメージの発生源(14-15)や情報(戦闘ダメージか否か等)を情報として持ちます。

  13-2a-2. 複数の発生源が同時にダメージを与える場合、そのそれぞれにつき個別のダメージ実行処理をゲートに置きます。その際、順番はそのダメージの発生源の支配者が決定します。

   13-2a-2a. 複数のプレイヤーの発生源が同時にダメージを発生する場合、ターンプレイヤーの発生源によるダメージ実行処理を先にゲートに置き、その後非ターンプレイヤーの発生源によるダメージ実行処理をゲートに置きます。

  13-2a-3. 1つの発生源が複数の事物に同時にダメージを与える場合、1つのダメージ実行処理の中に複数のダメージを与える事物とダメージの点数の組み合わせが作成されます。

  13-2a-4. 与えるダメージの点数を変更する置換効果はこの時点で適用されます。

  13-2a-5. ダメージ数が可変の値を持つ効果である、あるいはそのダメージ数を変更する効果がある場合、このダメージ実行処理をゲートに置く時点でそのダメージの値を決定します。それ以降はその値を決定する方法や内容が変化しても、このダメージ実行処理の値は変更されません。

 13-2b. ゲートのダメージ実行処理が解決されたら、以下を実行します。

  13-2b-1. ダメージを与える事物がルーラーである場合、そのルーラーが負っているダメージをそのダメージの点数に等しい値増加します。

  13-2b-2. ダメージを与える事物がユニットである場合、そのユニットが負っているダメージをそのダメージの点数に等しい値増加します。

  13-2b-3. これにより与えたダメージが1以上である場合、ダメージの発生源がダメージを‘与えた時’やダメージを与える事物がダメージを‘受けた時’の事象が発生します。

 

13-3. ダメージの軽減処理

 13-3a. ダメージを軽減する効果(ダメージ数を現在の数値から特定の値に下げる効果を含む)は、ゲート上のダメージ実行処理に対して、その数値を変更する直接効果です。

  13-3a-1. 現状より先の時点で発生することが明示されているダメージを軽減する効果は、そのダメージ実行処理が実際に発生した時に誘発する遅発自動能力(14-9f)として処理します。
  例:使用タイミングが‘君が攻撃された時に使える’で、効果が‘その戦闘ダメージを0にする’効果は、‘その戦闘ダメージが発生した時、そのダメージを0にする’という遅発自動能力として扱います。

 13-3b. ダメージ実行処理に対して解決する軽減効果は、以下に従って実行します。

 13-3c. そのダメージ軽減が指定するダメージの条件に合うダメージ解決処理を指定します。

  13-3c-1. ‘次の’ダメージを軽減する場合、ゲートのダメージ解決処理の中で最も上にある(他に条件があればその条件を満たすものの中で最も上にある)ダメージ解決処理を指定します。

 13-3d. そのダメージ解決処理のダメージの点数の情報の値から、軽減する点数の値を引きます。

  13-3d-1. ダメージを‘0にする’場合、そのダメージの点数の情報を0にします。

  13-3d-2. ダメージ解決処理の中にダメージを与える事物とダメージの点数の組み合わせが複数ある場合、そのダメージを受けるカードの支配者は、その組み合わせの中の任意の値(複数可)から、引く値の合計が軽減する点数になるように点数を引きます。
  例:《ZAPZAPZAP!》で2体のユニットに3点ずつのダメージを与え、そのダメージ解決処理に対し‘ダメージを1点軽減する’効果が適用された場合、そのユニットの支配者がどちらのユニットに対するダメージを軽減するかを選びます。

   13-3d-2a. ダメージを与えるカードが複数あり、それらの支配者が複数いる場合、ダメージの発生源のプレイヤーの相手がどの値を軽減するかを決めます。

   13-3d-2b. そのようなダメージを‘0にする’場合、そのすべての組み合わせのダメージの点数の情報を0にします。
   例:《ZAPZAPZAP!》で2体のユニットに3点ずつのダメージを与え、そのダメージ解決処理に対し‘ダメージを0にする’効果が適用された場合、2体のユニットに与えられるダメージはどちらも0になります。

 

13-4. ルーラーへのダメージと回復

 13-4a. ルーラーにダメージが与えられる場合、そのルーラーが負っているダメージをそのダメージの点数に等しい値増加します。

 13-4b. ルーラーに与えられたダメージを回復する場合、そのルーラーの支配者のダメージゾーンのカードを、その回復した点数に等しい枚数墓地に移動します。

  13-4b-1. そのルーラーが負っているダメージは回復により減少しません。

 

13-5. ルーラーダメージ処理

 13-5a. ルーラーダメージエフェクト(12-3)中にいずれかのルーラーがダメージを負っている場合、以下を実行します。

 13-5b. ゲートにルーラーが負っているダメージの数に等しい数のルーラーダメージ処理を置きます。

  13-5b-1. このルーラーダメージ処理の支配者は、対応するダメージを負っているルーラーの支配者です。

  13-5b-2. この時点で複数のルーラーがダメージを負っている場合、ターンプレイヤーが支配者であるルーラーに関するルーラーダメージ処理を先にすべてゲートに置き、その後非ターンプレイヤーが支配者であるルーラーに関するルーラーダメージ処理をすべてゲートに置きます。

 13-5c. すべてのルーラーが負っているダメージを0にします。

 

13-6. ルーラーダメージ処理の解決

 13-6a. ゲート上のルーラーダメージ処理を解決する場合、以下を実行します。

 13-6b. このルーラーダメージの支配者は、自分のデッキの一番上のカードをカウンターゾーンに移動して公開します。

 13-6c. そのカードがカウンター能力(16-4)を持たない場合、そのカードを所有者のダメージゾーンに移動し、このダメージ処理の解決を終了します。

  13-6c-1. このダメージ処理を発生させたダメージが‘このダメージでは【CNT】できない’ものである場合、そのカードは常にカウンター能力を持たないかのように扱います。

 13-6d. そのカードがカウンター能力を持つ場合、そのカウンター能力をプレイします。

  13-6d-1. カウンター能力のプレイは義務です。それをプレイしないことは認められません。カウンター能力のプレイに関しては14-5を参照してください。

  13-6d-2. プレイすべきカウンター能力が対象不適正(14-3b-4)によりプレイできない場合、それはプレイせず、そのカウンター能力を持つカードをカウンターゾーンから所有者の墓地に置きます。

  13-6d-3. これによりプレイされたカウンター能力がゲートから取り除かれた直後、そのカウンター能力を持つカードがまだカウンターゾーンに残っている場合、そのカードを所有者の墓地に置きます。

 13-6e. このルーラーダメージ処理をゲートから取り除きます。

 

13-7. ユニットへのダメージと回復

 13-7a. ユニットにダメージが与えられる場合、そのユニットが負っているダメージがそのダメージの点数に等しい値増加します。

 13-7b. ユニットに与えられたダメージを回復する場合、そのユニットが負っているダメージをその回復した点数に等しい値減少します。

  13-7b-1. あるユニットに与えられた特定の条件のダメージを回復する指示がある場合、そのユニットにそのダメージを与えたダメージ実行処理の内容を参照します。その際、特に‘すべてのダメージを回復する’指示がないかぎり、現在のフェイズ中に与えられたいずれかのダメージ実行処理1つにより与えられたダメージのみが回復できます。
  例:あるユニットが同じフェイズ中に2ダメージと3ダメージの2回ダメージを与えられ、同じフェイズ中にそのユニットに対し《そんなダメージは気のせいだ!》をプレイした場合、その2ダメージか3ダメージのいずれかに等しい点数のダメージを回復します。

 

13-8. その他へのダメージ

 13-8a. 何らかの理由でルーラーでもユニットでもないカードにダメージが与えられる場合、そのダメージは与えられません。

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