■用語解説
◯匿名の7名(注1)
ジーニアス・セブンと呼ばれるゲートルーラーTCG開発者。1名を除き国籍・名称共に公開されていない。身元を明らかにしているメンバーの一人は、中東の王族に連なる青年であり、高名なプロフェッショナルゲーマーである事もあってメディアの露出は多いが、他のメンバーについては口をつぐんでいる。
ゲートルーラーを発売するメーカーは全て、彼らジーニアスセブンの許可と、SNS上のTCGファン有志の集いである「評議会」の許可を得てエキスパンションを開発、発売する。年に一度禁止制限カードが評議会の投票によって決定され、禁止カードを出したメーカーは翌々年度に発売できる商品が半数になるペナルティが課され、カードパワーのインフレが抑制されている。
◯異次元(注2)
ゲートルーラーにおける「異世界」は、同じ3次元空間(専門的には「我々が三次元世界だと認識している世界は、時間が存在するので実は四次元である」という説もある)なので、本当はタダの「異世界(パラレルワールド)」と言うべきであって、「異次元」ではない。
なので厳密に言うと、「侵略次元」や「次元間戦争」等で「次元」という言葉を使用するのは正しくない。次元という言葉は、あくまで数学的な空間構成要素の数を表す言葉だからだ。
正しい表記ではないことを前提に、「一般的にイメージしやすい、理解しやすい言葉」として、「次元」という言葉を使用するものとする。
○異世界(注3)
多元宇宙理論に基づくいわゆる「異世界」。
三次元的にイメージするならば、無数の泡の集合体で、一つ一つが違う世界だと考えて良い。地球と同じように「宇宙」がある世界もあれば、無限に広がる大地のみで構成された世界もある。
異世界同士にも、近い、遠いの概念が有る。実際には違うが、再び泡の集合体を想像してほしい。泡同士は、一枚の膜で隔てられている。この「膜」を次元境界面という。膜である次元境界面は、一つの「泡」に無数に存在すると考えられており、境界面を接している世界は「近い世界」といえる。
泡の膜が破れて、2つの泡が1つの泡になる事があるように、次元境界線が破れ、2つの世界が1つになる自然の物理現象がある。これを次元合一という。
膜が完全に崩壊し、世界がひとつになるまでには、通常は数百年かかる。この間に諍いが発生し、世界同士の合一は悲惨な結果をもたらすことが多い。そうした悲劇を繰り返さない為に、「次元境界線の崩壊以前から、人工的な次元移動により緩やかな交流を果たし、次元合一に備える」という考え方が出てきた。そのために作られたのが「親近界連合」という次元世界同士の取り決めであり、地球は幸運にも、親近界連合の「ウォルナー」「マジカルユニバース」と境界面を接していた。
○コンダクター(注4)
異世界同士の交流を促すエージェント。特定の世界に在籍するものは少なく、何らかの力により、個人で異世界への移動能力を持つものである。彼らは異世界同士の交流を平和裏に導くことを自らの存在理由としている。
東妖軍と親近界連合を結ぶ中心的な働きをしたコンダクターは、「コマンダーI」または「イディアル」と呼ばれている。