人が、兵士達が、その存在そのものを歪められ、「かつては人であった何か」に変えられていく。クトゥルーはその周囲に、別の世界そのものをまとっているようだった。彼の者に近付く万物は、元の存在でありつづける事すら許されず、呪われた異世界の物理法則に支配されてゆく。それはまさしく神の力であった。
だが、ガシャドクロの刀身は邪神の肉体を貫いた。護国の為に命を捧げたもののふたちの魂は、祀られるに相応しき“神”となり、異界の物理を屈服させ、この世界の物理法則に従わせたのだ。
しかし、想像を絶する恐怖に臆した人々からは、十全な祈りの力は届けられなかった。常なる力を発揮できず、エネルギーが枯渇し、胴体部を両断されたガシャドクロの眼窩から、最後の炎が消えようとした時……?!