第4弾「装着!俺がヒーローだ!」コンセプトご紹介。

サムネイル画像は第4弾の東妖軍レジェンドカード「カミヨガタリ」です。

文章 池田芳正

ゲートルーラー第4弾は、春の発売を目指しているという事もあって、従来のお客様に楽しみいただけるだけでなく、このタイミングで入ってきた人達が「第4弾を買っただけで新機軸の強いデッキが組める事」をも含め、開発を進めました。

具体的には“ヒーロー”“死影”“レギンレイヴ”、この3種類の属性デッキを組むことができます。

既存の他の属性も色々とパワーアップしていますが、まずは上記3つの属性をご紹介していきます。

ヒーロー

画像はマジカルユニバースの新規ユニット「サメマン」です。

第4弾では、特定のユニットをルーラーの上に置くことができる【装着】という新システムが導入されています。

ヒーローデッキはこの新システムをコンセプトとしており、

「【装着】でごっこ遊び的な楽しさを再現しつつ、シンプルに攻撃もルーラーの防御も強い事」

を目指して開発いたしました。

ヒーローには、カウンター効果でルーラー自身に【装着】される効果などもあり、ルーラーへのアタックは先に【装着】されたユニットにダメージを与えるため、実質的に防御札になっています。
ルーラーは【装着】したユニットの数値や、装着している時にアクティブになる効果を得て、ユニットによってはルーラーとしての数値より、大きな攻撃力を得ることになります。
元々小さなスタッツを持っていたルーラーにとっては、朗報かもしれません。

画像はATLASの新規ユニット「スマッシュヒーロー アパカッター」です。

またヒーローデッキでは、主力ユニットの多くがレベル2になるのですが、エナジーを起こしたり、他のヒーローがあると召喚コストが低くなる効果もあったりして、中コストのユニットが展開しやすく、ATKの高いユニットでの打線が組みやすいメリットもあります。

即時タイミングでデッキからヒーローを特殊召喚するイベントもあったりして、ヒーローらしい「突然現れて【装着】!事件を解決する!」というイメージを再現しています。

攻防ともに高レベルな、ゲートルーラーらしい打撃合戦に強い属性と言えるでしょう。

【装着】についての詳しい説明は発売直前になると思います。どうかお楽しみに。

■レギンレイヴ

画像は東妖軍の新規ユニット「遊蝶花(ゆうちょうか)」です。

レギンレイヴの開発コンセプトは、「自分のターンに複雑なプレイを繰り返せるコンボ性の強いデッキタイプを」という発想から始まりました。
「シグルーン」という効果を持つユニット1体をリリースすることで、デッキから自身よりレベルの低いレギンレイヴを、2体まで特殊召喚できます。
「デッキから直接」なので、相手の盤面と戦術に突き刺さる、シルバーバレット(銀の弾丸)戦術が楽しめます。
彼らの多くには、“戦士”など従来の属性もついているので、場に出たときの効果を利用した後に、そこから創生召喚につなげたり、「強化」の元にしたりできます。

1体が2体に、2体を合わせて1体に、という特殊召喚を重ねて繰り返し、場に出た時の効果や常時効果で、相手の戦術に合わせて立ち回りを変えられるという、対応力に秀でたプレイを楽しめます。
意外な特殊召喚がつながっていく事で、まるでソリティアのように「自分のターンにできること」が多くなっていきますが、その順番の組立は難しく、構築の段階からチャレンジしがいのあるデッキが作れると思います。

画像はウォルナーの新規ユニット「星剣の姫騎士 アミル」です。

防御を無視すればオーバーロードでの構築が、プレイの自由度も広くなるのですが、ウィザードやナイトで使いこなすと、まさに変幻自在なプレイングで相手を煙に巻くことができると思います。
企画通り、プレイヤーの選択肢の非常に多い、高いプレイングスキルの求められる属性となりました。
うまく練りこめば、最強の一角に入り込めるデッキタイプになるかもしれません。

死影

画像はウォルナーの新規ユニット「ブラックハーピー」です。

“死影”は、作った僕が言うのも恥ずかしいのですが、何とも説明のしにくいデッキタイプです。

ビジュアルイメージとしては闇っぽい、死神っぽいユニットでまとまっていて、「生と死をコントロールして摂取し、『高次の食物連鎖』を標榜するヤバい奴ら。」という設定で世界観はまとまっています。

第3弾からDR(ダメージリバース)というシステムを投入させて頂きましたが、開発コンセプトとしては、これを中心としています。

「DRを何度も使えるよう、裏向きになったダメージゾーンカードを回復等で差し替え、ときには自傷ダメージでDRのチャンスも増やす」

というシステムを作り上げた結果、「どこでDRコストを支払うか」「どこでDRを温存するか」といった選択肢に、理屈よりもセンスが問われるデッキタイプになりました。

「使い手のその都度の判断によって、圧倒的にも脆くもなる」という、振り幅の大きな属性です。

正直に言いますと、僕自身、死影をプレイするのは大好きなのですが、使いこなせているかというと、自信はありません。

皆さんにお試し頂き、いつの日か死影のスペシャリストのプレイを見せつけていただきたいと、楽しみにしています。

画像はウォルナーの新規ユニット「死影四騎士 “死聖人” ゴラル」です。

死影には、「敵ユニットを破壊した時に相手にダメージを与える」という効果もあり、割とコントロール気味に動かすこともできます。
強力な効果の代償として、自傷ダメージを受けることも、逆にライフ回復もございますが、噛み合わせるためには手札が揃わなければならないので、ナイト向けの属性だと思われます。

■開発に協力して下さった方々に感謝を。

以前にお伝えした通り、ゲートルーラー第4弾は本当なら、外部の開発スタジオに依頼をかけて、開発を進めていたブースターセットです。
当時僕は病気療養中&謹慎中だったのですが、当該スタジオでの開発が困難になった時点で、公式から「池っち店長のカードリストを使って4弾を制作したい」とのお話を受けました。

とはいえ、僕は病気療養中でしたし、外部に発注をかけていた時点で一度開発スタッフを解散していたこともあり、急に難しい話になったな、というのが実際の所。
かといっていい加減なものを作ってお客様にお渡しすることはできません。

そこで4弾は、僕が個人的に連絡を取ることができ、信頼できると判断した方たちを、「タスクフォース」としてお呼びして、守秘義務契約を交わした後、リモートでのテストプレイやテキスト開発を中心にして、カードリストを作り上げていく事にいたしました。

この試みは、タスクフォースの皆様の八面六臂の活躍により、大成功を修めました。

皆様のお手元に届けることになるゲートルーラー第4弾は、原作者である僕と公式開発スタッフ、そしてゲートルーラーの有志のプレイヤーの皆様のご意見によって完成したものです。(タスクフォースの皆様は、ユーザーの代表として、我々にない視点で開発を手伝ってくださいました。)

メーカーの作るゲームの制作と、ユーザーの距離が近いことは、良いことばかりではないのかもしれません。
しかしゲートルーラーは、こうした交わりを、今後も大切にしていきたいと考えています。

ゲートルーラーの世界設定でも、ゲートルーラーTCGは、ネット上の有志「ジーニアス・セブン」が集まって制作したもの、という設定があります。
第5弾以降も、それに近しい事を現実に行えるのではないかと僕は期待しています。

具体的には、第5弾でも何らかの形で広く一般から公募し、タスクフォースの枠を広げる事ができるのではないかと。

貴方が作ったカードが、実際に形になるかもしれない。

そんな夢が叶えられるTCGにしたい、と考えています。

長文をお読み頂き、ありがとうございました。

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