文責 池っち店長
さーて第二回です。
今回は、世界設定の根本部分に対する、深掘りな質問が集まってますよ!
僕にしてはわりと真面目に設定している、めっちゃ難しい部分もありますが、頭の体操と思って読んで頂ければ幸いです。
Q 地球ではウォルナーの魔法やマジカルユニバースの科学力はどれぐらい使えるのか?ウォルナーだと「世界のルール」で近代兵器が使えないなら、逆に地球だと異世界の魔法科学はどうなる?
A まずウォルナーの魔法から。
東妖軍とウォルナーは技術提携しています。しかしやっぱり、ウォルナーの魔法を地球で使おうとすると誤作動が多かったり、出力が足りなかったりします。
これに関しては、「物理法則のOSが違う」という言い方をされています。また、ウォルナーの世界に充満している魔力(マナとか、魔素とか色々言われるもの)が地球では希薄なので、出力が上がらずに効率が悪い、という問題もあるようですね。
とはいえ「魔法」の地球での利用は、少しずつ改善されつつあります。G&G社では、何処かからか魔法のノウハウを得て、初歩的な「魔術システム」の開発に成功しています。
次に、厳密には魔法ではないのですが、ウォルナーからもたらされたもので、東妖軍において大活躍しているのが「精霊エンジン」ですね。竜型決戦兵器とかに搭載されているアレです。
精霊エンジンは、ウォルナーにかつて存在した魔法科学文明の遺産で、意思のない精霊を封じ込めて無限に近いエネルギーを取り出せるようにした発動機です。
物理的にも呪術的にも極めて気密性が高いので、エンジン内は「個の世界」を保っており、ウォルナー以外のどこに持っていっても「世界のOS」に影響されず、起動します。
ウォルナーでは、精霊エンジンの高出力を生かした機械を作るには、素材的に強度が足りないという問題がありました。(かつての魔法科学文明では、ファンタジー版巨大ロボットを作っていたようですが、今はその技術が途絶えています)
東妖軍では素材技術や構造技術が発達しているので、精霊エンジンの出力を生かした巨大ロボや、空中戦艦を作ることができています。
さて、続いてマジカルユニバースのスットコドッコイ未来科学技術が地球で使えるか?という話ですが、これはもう、望み薄としか言いようがありません。(笑)
マジカルユニバースの宇宙は「エーテル宇宙」といって、地球世界の宇宙とは根本的に違っていますし、「惑星間の距離はイメージに影響される」とか、「バイクのヘルメットを被ってたら宇宙空間でも呼吸できた」とか、それこそ正に世界のOSが違っています。
要するにギャグ漫画世界です。
多分、マジカルユニバースの基礎物理学を聞いても地球人にはチンプンカンプンでしょうし、ぶっちゃけ辻褄さえ合ってないでしょう。
マジカルユニバースはズバリ、「辻褄なんて考えない、古き良き時代のアホSF世界」であり、ギャグ漫画の世界観なので、技術交流とかできないんですね。
1つ、ゲートルーラーの世界観の定理をお話しておきますと、「郷に入れば郷に従え」だと思います。
マジカルユニバースのキャラクターが地球に来たとしたら、世界観に合わせて真面目度がアップするでしょうし、山田隊長がマジカルユニバースに行ったとしたら、コミカルな事件に巻き込まれるでしょう。
漫画のキャラクターが違う漫画にゲスト出演したら、舞台となる漫画の世界観に合わせる、みたいな感じでしょうね。
Q 地球でのエブリデイクライムの評判はどうなってるのか?
A 面白い質問です。これは考えたことはありませんでしたが、せっかくですからご質問を元に公式設定を練りましょう。そうですね……
マジカルユニバースと地球は、正式な交流が実は無いので(たまに事故で地球人がマジカルユニバースに迷い込むぐらい)、地球人はエブリデイクライムを「マジカルユニバースのカードのキャラクター」としてしか認識してないと思います。
しかし妙な人気があって、アニメ化とかされているかもしれません。当たり前ですが本人たちの許可を得ず、ですね(笑)
いずれアドリアーノが地球に帰ってきたら、「アドリアーノって実在の人物だったのか!!」と大ニュースになり、アドリアーノも調子に乗って、「実録!宇宙英雄アドリアーノ・マジカルユニバースを駆ける!」とか出版して、映画化して、セレブになって、マジカルユニバースとの国交を結ぶ大使になって、エド達の元に凱旋するかもしれません。楽しそうだな、これ!
Q マジカルユニバース(特にアスライア)と侵略次元の戦いはあるのでしょうか?
A 実はマジカルユニバースでは、侵略次元について正しい情報を知っている人は、ごく一部の専門家に限られていて、一般人には「オカルトの一種」みたいに考えられてるんですよね。
何か不気味で、スケールの大きな事件があったら「侵略次元のせいじゃね?」と言われる程度で、「この世界が侵略次元という異世界から攻撃を受けている」と認識している人は少ないんです。エドですら真面目に取り合ってない可能性が高い。
どういうことかというと、そもそも侵略次元からマジカルユニバースへの干渉や攻撃が、あまりにも散発的で、影響も少ないからなんですよ。
フレーバーテキスト的に書くならば、
「侵略次元はマジカルユニバースの深淵を犯し始めた。しかし宇宙はあまりにも広大すぎて、誰もそれに気づかなかった」
って感じです。
マジカルユニバースには、「宇宙秘宝」と呼ばれる超テクノロジーの産物が、「まるで探し当てられるのを待っていたかのように」あちこちに埋まっていますし、グランギャラックのように、自分の意志を持って活動したりしていますが、これに対抗するかのごとく、悪事を成したり災害をもたらす「宇宙秘宝」も存在します。(イドのウェールとか、「イレイザー」と呼ばれる者達ですね。)
実はこの双方は出自そのものが違い、後者は侵略次元の攻撃の一種で、前者はそれに対抗するため「未来から贈られたもの」なんです。
これは侵略次元の秘密そのものに関わってくるので、あまり詳しくは言えないんですが……マジカルユニバースという世界は、実は世界の成り立ちからして「反侵略次元のようなもの」なんです。マジカルユニバースと侵略次元は、大々的には戦っていないように見えますが、マジカルユニバースという世界の存在そのものが、侵略次元に対抗する巨大な、何者かによるプロジェクトであり、アスライアは、それを管理する者達の1人、だとご理解下さい。
Q レギンレイヴ製作者である「地の底のロキ」の試練とは具体的にどんな内容なのか?
A これは毎回、相手によって全く違うものです。「バーベル200キロ挙げろ」かもしれませんし、「聖杯を探せ」的な旅の試練かもしれませんし、「一発芸でロキを笑わせろ」かもしれません。(ふとんがふっとんだ!!)
何しろロキにとって相手に与える「試練」は、自分にとってのエンターテイメント(テレビ番組のようなもの)なので、毎回同じだと飽きてしまいます。その上彼は人を見抜く力に秀でているので、「その者にとって最も相応しい、超えるべき試練は何か」をたちどころに見つけ出します。なので具体的には「試練にも色々ある」としか言いようがありません。
ただ、ロキも決して性格の良い神ではないので、全体的には意地悪な試練かもしれませんね。
さて次は、今回もっとも興味深かった質問です。
Q 侵略次元侵攻後に設立されたのがアトラスと東妖軍なら、侵攻前のゲートルーラーカードゲームでの名称は何だったのか?
A 鋭い質問です。ぶっちゃけ今回の企画で一番ドキリとした質問ですね。
これはゲートルーラーの世界観に精通していないと出てこない疑問だと思います。実はこの時点で、質問の意味がわからない方も多いかもしれません。
仰るとおりで、ゲートルーラーというTCGがゲートルーラー世界で侵略次元の侵攻前から発売されていたのであれば、「東妖軍」「ATLAS」という表記はどこから来たのか?侵攻後にゲームに習って軍の名前を付けたのか?そんなバカな……という事になってしまいます。
これは、特に語っていなかった設定なのですが、実はゲートルーラーの世界では、ゲートルーラーのカードは我々の世界の数百倍以上エキスパンションを重ねており、「軍」も無数にあると考えられます。
何しろ世界中に「ゲートルーラーカードゲームを発売する権利を得ている企業」が幾つもあり、現実的に追いきれないほどカードが発売しているので(フルコンプリート勢はこの世界、ほぼ存在しません。だからこそ対戦でお互いに知らないカードを出し合えて楽しいのです)、つまり「東妖軍」「ATLAS」は、ゲートルーラー世界では以前は発売していなかったという事ですね。
……作者としては、本当にゲートルーラーの世界に行ってみたいものです。そこには僕の知らないカードが無数に存在するでしょう!
そのままアイディアを持ち帰ってこっちでカード化するならどんなに楽か……テストプレイもいらないし。(笑)
いや、やっぱ自分で作るほうが楽しいかな。
Q 1 「ドラゴニックデストロイヤー ズメイ」には「ト・メガ・セリオン」の骨格が使われているとのことですが、「ト・メガ・セリオン」は「ポルヴィス・モウス・レクス」の「100億年の壁」によって一撃で砂礫になった(イーオン・エンブレスのFTより)とされています。G&G社は100億年が経過した砂礫からどのようにして骨格を再生させたのですか?
A ぐっはぁ!(吐血)これは一本取られました!はっきりと白旗をあげます。設定のミスですね。
ですからここは素直にお詫びして、ちょいと修正を加えさせていただきたい。フルアーマー・ポルヴィスの攻撃によって、ト・メガ・セイリオンが失ったのは全身ではなく、致命的な部分(頭部の一本と心臓のあたりとか)だったということにして下さい。ズメイは、残った死体の骨格で作ったということで。
すみません。下手な言い訳はしません。これは僕のミスでした!
Q.侵略次元のDWM、特にブルータイタンは量産されたものなのですか?
A 地球人の常識で考えると、同型のDWMが多数存在する時点で「量産されている」と思うのですが、ツイッターで公開されたブルータイタンのコラムにあった通り、「同じに見えて、一つとして同じサイズのものが居ない」事から、工業的なシステムでの量産ではないと思われます。
おそらくですが、「ブルータイタン」の元となる写真のフィルムのようなものがあり、それが別のものに「転写」されることで、元の何物かがブルータイタンに「成る」のではないでしょうか。
もしそうだとしたら、「存在を書き換える」とは恐ろしく冒涜的な技術であり、おぞましい行為だと言えるでしょう。
Q ザカトーによる地球、ウォルナーへの侵攻は、具体的にどのタイミングから発生しましたか?(邪神襲来の前、後など。)
A これは邪神襲来の後ですね。もしかすると今後、東妖軍やATLASのカードに、襲い来る死影四騎士の姿が描かれたりするかもしれません。
Q 「シオリ・ローディア」は地球でいう西暦何年頃にウォルナーへ転生したのですか?
A このコラム「世界設定 東妖軍編」によりますと、
https://gateruler.jp/columns/%e4%b8%96%e7%95%8c%e8%a8%ad%e5%ae%9a%e3%80%80%e6%9d%b1%e5%a6%96%e8%bb%8d%e7%b7%a8-2/
によりますと、現在のゲートルーラー世界が2035~37年ぐらいですので、シオリさんが30歳だとして、2005~2007年にトラックに轢かれたのだと思います。
って事は、ハマっていたアニメとかも(現実世界と同じではないと思いますが)色々察することができますね。
Q 鬼the島の展開について
A これはいつかカード化したいとは考えています。ユニットの共通システムは決まっていて、それは「破壊した敵ユニットを“地獄”へ送る」というものです。
要は「地獄へ送る」って言いたいから考えたシステムなんですが(笑)
“地獄”というゾーンを作って、倒した相手を墓地ではなく、そこへ置くルールです。正に地獄の獄卒を再現したシステムですね。
その上で、“地獄”からカードを開放することを能力のコストにしたり、逆に“地獄にユニットが何体あれば”とかの発動条件にしたりできます。
ゲームをプレイしていると、「そのユニットを地獄に送る!」と宣言できるのが楽しそうだし、「地獄門、開放!」とかいって必殺技を使えそうで、盛り上がるんじゃないかな?と思っています。
だけど、“地獄”という新しいゾーンを追加するシステムなので、おいそれとは導入できません。いずれやりたいとは思っていますが、いつになるかは未定です。
今回はここまでです。
お楽しみ頂けたでしょうか。もしよかったら公式ツイッターの告知に「いいね」して頂けたり、池っち店長ツイッターへのDMなどで感想を送っていただけますと、ご好評頂けたということで「またやろうかな」って事になります!
何らかの感想を頂けないと、書いてて意味があるかどうか分かんないんですよね。こういうの。
どうぞ宜しくお願い致します。